2026-06

ネット・SNS詐欺

遠隔操作型投資詐欺の罠|隣にコーチがいるという安心感が判断力を奪う

「このまま年金だけで生活できるだろうか」物価が上がり、年金だけでは心もとないといった現実の中で「資産を少しでも増やしたい」という気持ちは、老後を安心して生きるためのごく自然な願いです。しかし、こういった高齢者の願いを、詐欺師は冷酷に利用します。警察庁によると2025年の全国の特殊詐欺被害額は1700億円と過去最悪を記録し、前年から約2倍に急増しています。その被害者の約4割が60歳以上の高齢者であり、長年かけて積み上げてきた老後資金が奪われているのです。70代男性Jさんの場合Jさんは72歳、妻と二人暮らしです。定年退職後、退職金と年金で生活していましたが、物価の上昇が続く中で、このままでは老後が...(本文へ)
詐欺の心理と手口

なぜ詐欺は横行するのか——昔のペテン師から今の組織犯罪の変遷

「ペテン師」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。昔は、人を騙す人間のことをそう呼んでいました。巧みな話術で相手を信じ込ませ、ありもしない話を本当のことのように語る。昔の詐欺は、ある意味で個人の才能に頼った犯罪でした。話が上手い人。人の心を読むのが上手い人。そういう人物が、人を騙していたのです。しかし今は違います。現在の詐欺は、組織によって作られた巨大なビジネスのような姿に変わっています。「電話をかける役」「名簿を集める役」「お金を受け取る役」「SNSで偽アカウントを作る役」それぞれが分業しながら、人を騙す仕組みが作られていくのです。なぜ詐欺はここまで広がったのでしょうか。そしてなぜ、これほ...(本文へ)
おっちゃんシリーズ

おっちゃんが教える|詐欺ニュースにまたかと驚かなくなった時が一番危ない

その日のタケルは、カウンターでスマホを見ながら独り言のようにつぶやきました。 「また詐欺のニュースか……」 タケルはスマホを閉じると、何もなかったかのようにコーヒーを淹れる準備を始めました。「どんなニュースが載っていたんだ?」 いつもの席に座ってコーヒーを飲んでいたおっちゃんが、タケルに声をかけます。「60代の女性が1000万円騙し取られたって……。ロマンス詐欺らしいんですけど、なんか最近こういうニュースが多すぎて、正直あんまりピンとこないというか、慣れちゃいましたね」おっちゃんはゆっくりコーヒーのカップを置くと、タケルをまっすぐ見つめて言いました。「タケル、今お前が言ったことが、一番怖いこと...(本文へ)
詐欺の心理と手口

なぜ騙されるのか——詐欺師が作り上げる「別の現実」という錯覚

2億円を騙し取られたロマンス詐欺、1500万円を失った偽警察官詐欺、宝くじが当たったと言われ1000万円を騙し取られた詐欺……。こうしたニュースを見るたびに、多くの人がこう思います。「なぜ、あんな怪しい話を信じてしまうのか」 「普通なら、おかしいと気づくはずなのに」 「自分なら絶対に騙されない」そう思うのは、私たちが客観的に見ているからで、詐欺の手口が透けて見えているからです。しかし、騙された人たちは、実は私たちと全く違う別の世界に入り込んでいたのです。詐欺師は嘘をつくのではなく「別の現実」を作り上げる詐欺師の本当の恐ろしさは、単に巧妙な嘘をつくことではありません。被害者を「別の現実」の中に引...(本文へ)
詐欺の心理と手口

年金が上がるという今こそ注意が必要|6月15日の支給日を狙う詐欺の手口

6月から年金額が上がるというニュースが、新聞やテレビで報じられています。 物価の上昇が続く中、この引き上げは私たち高齢者にとって本当に嬉しい知らせです。しかし、このニュースを見ているのは詐欺師たちも同じです。彼らは、この話題をどうやって騙しの手口に使おうかと狙っているからです。したがって、6月15日の年金支給日が近づくにつれて、この話題に便乗した詐欺が増える危険性があるといえます。そこで、大切な資産を守るために、詐欺師たちはどのような手口で私たちに近づいてくるかを考えてみることにします。詐欺師はニュースを利用する詐欺師は、ただ無闇に電話をかけているわけではありません。実は、毎日のニュースを私た...(本文へ)
おっちゃんシリーズ

おっちゃんが教える|二段階認証とパスキーという最強の鍵

その日のおっちゃんは、いつものように喫茶店でコーヒーを飲みながらスマホを見ていました。しばらくして、ドアが開いてアキコが入ってきました。アキコは、おっちゃんとは幼馴染で、商店街で美容院を経営しています。「おっちゃん、大変なことが起きたの……私、バカなことをしちゃったかもしれない」 アキコの顔は、なんだか青ざめています。「さっき、楽天のアカウントが制限されましたってメールが来て、焦ってそこにあったリンクから、IDとパスワードを入力しちゃったの」おっちゃんはコーヒーカップをあわてておいた。二段回認証という方法「フィッシングメールに、引っかかったということか!」「そうなの、後からよく見たら、送ってき...(本文へ)
詐欺の心理と手口

警察庁が推奨する詐欺対策アプリ——詐欺電話はアプリでブロックできる

これまでこのブログでは、「知らない電話には出ない」「国際電話には出ない」「冷静なって判断する」ということをお伝えしてきました。しかし実際には電話が鳴るたびに、「これは本物かな?」「詐欺かもしれない」と判断するのは簡単ではありません。特に高齢になると、電話が鳴れば反射的に出てしまうこともあります。そこで今、注目されているのが警察庁推奨の詐欺対策アプリです。詐欺の入り口は電話このブログで毎日更新されているように、詐欺には色々な種類のものがあります。そして、詐欺師は毎日のように新しい手口を考えて、あなたを騙そうと狙ってきます。警察官を名乗ったり、AI音声で家族の声を真似たりして近づいてきます。しかし...(本文へ)